今の液晶テレビのトレンド「LEDバックライト」とは?

LEDバックライト技術の仕組みと特徴

LEDバックライトの特徴を一言でいうと、バックライトとしてLEDを使用することで、個々のLEDの明るさを個別に制御し、コントラストを向上させる技術です。
従来の蛍光管バックライトは、ディスプレイの背面全体を蛍光管で照らすため、画面内の特定の箇所を点灯もしくは消灯させることはできません。
それに対してLEDバックライトの場合は、黒い部分は消灯し、明るい部分は点灯させる事(ローカル・ディミング(局所減光))でコントラスト比を100万:1レベルにまで向上させています。
そのため、LEDバックライトの液晶テレビは黒い部分がより黒く表示され、黒がしまった映像になります。

また、他のメリットとして、LED電球と同じく消費電力を抑えられる事や色再現域の拡大、薄型化の利点もあります。

東芝の「メガLEDバックライトコントロールシステム」

LEDバックライトの分割数は多くするほど、高いコントラスト比を得ることができますが、分割数を多くすればそれだけLEDの数やLEDの駆動回路が複雑となりコストが高くなります。
東芝では、そのコストと分割数の最適なバランスとして512分割を選択しており、この512分割により、コントラスト比500万:1を実現しています。
(上述したように通常のローカル・ディミングのみではコントラスト比は100万:1です)

また、LEDバックライトのピーク輝度を一般的な液晶テレビの輝度500cd/㎡に対して、2.5倍の1250cd/㎡にまで引き上げています。
ただし、常に1250cd/㎡の輝度では暗い部屋では非常に眩しいため、「LEDインテリジェントピークコントロール」機能により、部屋の明るさや照明の色合いに応じて輝度が自動調整されます。
それに加えて画面全体が明るい映像では輝度を落とし、画面全体が暗い映像では輝度を高めるという調整も同機能が自動で行ってくれ、「ギドギドとした画面を長時間見て目が疲れる」という事も低減されます。

また、色再現性の向上のため、白色LEDではなく、青、緑、赤を発行ピークに持つLEDを採用しているのも特徴です。

公開日:2010年07月28日
最終更新日:2024年01月17日

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